ただのオタクが日常系漫画を考察するブログ

暇を持て余したオタクが日常系漫画をより楽しむために考察や二次創作を行うブログです

まんがタイムきららMAX12月号 感想【ネタバレ注意】

 

1.最初に

遅くなりましたが今月もきららMAXの感想を書いていきたいと思います。

その前に一つ断っておきたいことがあります。私情に興味のない方は飛ばしてくださって構いません。このブログは完全な趣味で行っているということもあり更新頻度がその時の調子に左右されるので速報性はないということです。感想記事は速報性が命だという風潮が暗黙の了解であるようには感じているのですが正直私には出来ません、ごめんなさい。ただその分内容には力を入れているので簡単な読み物として楽しんでいただければ幸いです。それでは感想の方へどうぞ。

 

2.感想

 1.きんいろモザイク

今回は七夕の話でした。個人的には箸休めのような印象が強かったです。冒頭から(冗談とはいえ)アリスの細胞は毎日生まれ変わってるから毎日がアリス記念日という超理論に笑いました。冗談でもそんな台詞なかなか出てこないです。そして「織姫と彦星が久々に会う日ですよね!」という言葉に「そんな同窓会みたいなノリじゃないよ!!」というツッコミが一番良かったです。今回のアリスは終始ツッコミで大変ですね。またイベント定番であるカレンのコスプレは流石でした。七夕と棚ぼたって確かに語感似てますね(というか一文字違い)。私もこれを広めていきたいぐらいには好きです。

しの達が待ち合わせ場所に行くと綾と陽子が笹を持ってました。カレンがパパに頼んだものです。「誰が織姫と彦星よ!!」と自分から言ってしまうあやや、最高に百合です。

しの達が笹を運ぶ他方でいつも通り登校する穂乃花と香奈ですがこちらでも七夕の話が出ていました。カレンちゃんと遊びたいと迷いなく短冊に書く穂乃花ちゃんは欲望に正直ですね。ほのカレも大好きなので今回は全体的に俺得でした。話しながら歩いていると穂乃花たちは笹を一人で持たされているカレンが遭遇します。プルプルと震えながら笹を担いでいるのを見ると陽子をおんぶしようとして震えていたのを思い出します。

そして烏丸先生の提案で笹を中庭に飾って生徒が短冊に願い事を書けるようにしました。カレンに全力でアピールしていく穂乃花ちゃん本当に可愛いです。夏休みに浮かれモードなカレンと穂乃花に対して受験生然としている香奈ちゃんはマトモだと思いました。ある意味現実に引き戻される瞬間ですね。この描写すごく好きです。でもカレンが凄い計画を立てて皆でどこかに行くんでしょうね。旅行でもするのでしょうか、でもそれは卒業にとっておくかも……。何にせよ楽しみです。

最後はしのとアリスが自宅で七夕を振り返りながら今回は終わりです。いつも通り大満足な話でした。

 

2.ご注文はうさぎですか?

今回は年明けの話でした。チノが主役で今後の展開に繋がるとても重要な回だったと思います。

話は皆が屋台巡りをしているところから始まるのですが一コマ目から「ホットワインあったかだね~」「これジュースですよ」というココアとチノのやり取りにほっこりします。先月もそうでしたがわんぱく高校三年生のリゼちゃん凄く可愛くて好きです。今年は実家に帰省しなかったココアですが面倒だったからではとチノに邪推されたココアは「今のみんなとは今しか思いで作れないもん それにここに来て故郷のいい所も見直すことができたよ」と真っ当な理由で否定します。すごく心に染みる言葉です。

そこに千夜とシャロがガレット・デ・ロワと呼ばれるパイのお菓子を作って持ってきました。よく新年のパーティーに出されるもので切り分けて皆で食べて指輪の入っている部分を当てた人が王様として何か一つ命令できるらしいです。楽しそうですけど誤飲が怖いです。

各々がいろんな思惑を持ってパイを食べるわけですが指輪を引き当てたのはチノでした。思い切り噛んでしまい悶絶していましたが自分が当たるとは思ってなかったんでしょう。無欲な時ほど何かを引き当てるとはよく言われますよね。

リゼの提案でチノが命令を考える間に一度解散して別々に行動することになるのですがティッピーの「王なら民の心に耳を傾けるのもいいかもしれんのう」という助言のもとチノは皆のところを巡ることにします。そこで冒険心を掻き立てる海の絵や色んな世界を感じられるたくさんのお香、そして世界各地のカフェについて書かれた本を見たりします。お香じゃなくてワッフルの匂いにとろけるチノちゃんが最高に可愛いです。そしてメグからは思い出作り、リゼからは旅行というアイデアをもらって、皆への命令を決めます。チノは「外の世界を知って故郷がもっと好きになる…」と空を眺めながらココアの発言を反芻するのですが印象深い言葉です。この過程がとても丁寧で話をよく引き立てているように感じました。

チノが皆に下した命令は「リゼさんが大学に受かったらお祝いと…チマメ隊の卒業旅行を兼ねて…みなさんと外のセカイに行ってみたい……!」でした。どう聞いても命令ではなく提案だったのでつっこまれるわけですが皆がその案に賛成しチマメ隊とリゼは受験を頑張ろうというムードになります。ところが実はもうリゼは大学に合格していました。リゼちゃんおめでとう!!!大学合格は本当にめでたいです。リゼちゃんの笑顔が過去最高に良かったです。

確か公式ではココアがごちうさの主人公だったと思うんですが、ごちうさにはチノの成長物語という側面があると私は思っています。そういう意味で私は今回が重要なものだと感じました。ちょっとじーんと来る最高の回でした。

 

3.どうして私が美術科に!?

今回は新キャラである白雪先生が登場する話でした。紫苑ちゃんも目立ってるので個人的には嬉しいです。

話の発端は玄恵先生に用があって職員室に訪れた紫苑が白雪先生と話している中で玄恵先生の湯呑を見ていたら手を滑らせて割ってしまうところから始まります。ドジで関西弁な娘、すごくいいです。割ってしまった湯呑の欠片を白雪先生が落として木っ端微塵になって修復不可能になってしまいます。そこで白雪先生の臨時授業を陶芸にして新しい湯呑をプレゼントしようというブッ飛んだ作戦に出ました。作戦の一環として授業に協力する体で特別講師を務めます。「陶芸は愛(ラブ)、そして感覚(フィーリング)です、よろしくお願いします」という挨拶がツボでした。今回で一番好きなシーンです。白雪先生の独特なゆるい雰囲気から言動がいちいちテレビ番組を連想させるのが好きです。

今回は湯呑と陶芸を通して玄恵先生と白雪先生の関係性が語られていました。初対面で玄恵先生の髪を梳かす白雪先生の図はかなりシュールです。そして白雪先生は玄恵先生に送るカップを完成させるのですがそのメルヘンチックなデザインは作った本人が使いそうなものでした。しかし実際に普段使いにしているものはとてもシンプルなデザインのものでした。聞いてみるとそれは玄恵先生が白雪先生が何をもらったら喜ぶかを悩みながらも誕生日プレゼントとして選んでくれたものだそうです。もらった白雪先生の胸中は「くろえちゃんからもらえるなら何でも嬉しいのに」でした。プレゼントで最も大切なのは相手を想う心ですよね、あまり他人に物を贈る機会はありませんが私も分かります。その時のことを思い出していた白雪先生は玄恵先生が何をもらったら喜ぶかを考えた結果、最初のカップとは別に作ったメルヘンなアレンジの入った湯呑を渡します。可愛すぎて湯呑かと言われると返答に困りますが白雪先生らしさも出ていて良いプレゼントだなあと思いました。まあ職場では使いづらいという理由で家用になるのですが。

玄(くろ)と白で正反対な二人ですが相手のことを考えながら互いに歩み寄っている感じが良かったです。余談ですが玄って黒色のことも指すのですね、それ以前に漢字の意味を調べるまでよく知りませんでした(汗)。

 

4.すくりぞ!

惜しくも最終回となってしまったすくりぞですが地味ながら応援していた漫画だったので終わったのが悔やまれます。そんな今回は寝子たちが新入生歓迎会の話でした。

まず先輩風を吹かせたい寝子とそれに便乗するにゅうとルルが可愛かったです。そして春恒例の部活勧誘ラッシュです。ここは過激ですが新入部員が来ないと心が荒むのも少しは分かります、私も高校の頃は苦労していました。そして令嬢であることを理由にリゾート部からの引き抜きを他の部は画策していました。あのレベルの財力があると備品が凄くなりそうですね、そして本人も可愛いですし。

所変わって部室、新入部員のために私たちも目立つことをしようという寝子の提案に蒼が本気を出して急ピッチで部活紹介のスライドショーを作ります。でもサブリミナル効果はあかんでしょ、個人的に結構好きです。

しばらく経って新入生歓迎会本番、緊張してゲロりそうになる蒼とにゅうがいいです(ゲロったら汚いですが)。そして肝心の発表ですが話してるうちに肩の力も抜けリゾート部の魅力をしっかり伝えられていたと思いました。最後は新入部員が来て俺たちの日常はこれからだ!エンドでした。

ここからは今まで読んできた感想になるのですが学校にリゾートを作るという変わった題材ということもあり話作りも難しかったのではなかったと思います。しかし日常系という枠の中で上手く話を作っていてらぐほの先生は凄いなと思いました。ちなみに私はにゅうちゃん推しなのですがツバキヤマとにゅうちゃんの絡みがナチュラルでとても好きでした。なので二人が街を散策する話が一番のお気に入りです。ともかく連載お疲れ様でした。またきらら誌でらぐほの先生の漫画を読めるのを楽しみにしています。

 

3.最後に

今回のすくりぞ終了を受けて読者アンケートの大切さを痛感しました。これからは毎月私もしっかりアンケートを送ろうと思います。来月からはこれが私の食べる道が連載になるようでとても嬉しいです。今から待ち遠しいです。お読みいただきありがとうございました。

『ブレンド・S』二話 感想

 

あらすじ

前回は苺香とスティーレの出会いと夏帆、麻冬の紹介をする回でした。

今回はAパートが接客に悩む苺香の話と紅葉の要望で苺香と夏帆が百合する話、Bパートはメニューのレギュラー入り(と店長の景品)を賭けたスイーツ対決の話です。

 

感想

二話は五人ともそこそこの出番はありましたが苺香ちゃん麻冬さん、そして何より紅葉くんがかなり目立った回でした。まだNL要素は薄いです。

冒頭、皆より先に職場についていた苺香ちゃんはドSウエイトレスを演じるという自分の仕事に改めて不安を抱いていました。しかしそれを全うしようとひたすら罵倒語を復唱するという傍から見ると恐ろしいことをしていました(ドア越しに聞いていた夏帆ちゃんにも何かの呪文?と言われていましたね)。その後やってきた三人の指摘で自分がディーノの背中に座っていることに気がついた苺香ちゃんですがこのシーンはとても良かったですね。地味ながら苺香ちゃんの座る位置が椅子に比べて高くなってたりお尻のアップ時に下にディーノと思わしき身体の一部が映ってたりとしっかり描写されていておかしかったです。苺香ちゃんのお尻に敷かれてるディーノが羨ましかったです。おいそこ代われ。失礼なことをしてしまったと混乱する苺香ちゃんが言葉足らずでドSな発言をしてしまうのが鉄板ネタのようでイイです。苺香ちゃんににはドSとしての天性の才能を感じます。また笑顔の苦手な苺香ちゃんが偶然見せた天使のような笑顔はディーノと同じようにある意味ギャップでやられました。接客もあの笑顔でやれれば本人としては解決なのですがドSを求められているので仕方ないですね。問題の接客は申し分なくドSを発揮して訓練された客たちの心をガッシリ鷲掴みしていました。一方で苺香ちゃんは普通の笑顔で仕事できていると思ってるのが可愛いです。

ディーノと外国人客が会話するシーンでも苺香ちゃんはドSさをしっかり発揮してましたね。しかし何故外国人キャラは英語を喋ると印象が変わるのでしょうか。ここではディーノがとてもマトモに見えましたね。苺香ちゃんのドスの効いた「uh-huh」にキュンとしてしまいました。それと更衣室でのニーソを脱ぐ苺香ちゃんの太ももアップが非常に美味しゅうございました。最高です。

次にある日のスタッフ会議でお店に必要なものはないかとディーノが意見を求めたところ紅葉くんが唸るような声で(客層に)女の子が足りないと主張します。余談ですがディーノのお姉さんキャラとボクっ娘が店員に欲しいという発言、非常にメタいです。それはいいとして紅葉くんの発言に何だかやらし~と茶々を入れる夏帆ちゃんですが「俺が女性客に求めてんのはそんな不純なものじゃねえ、俺が求めてんのは百合だ!」と声高に言い切る紅葉くんでした。好きなジャンルを語るときに声がデカくなる感じ、オタクです。オタク趣味に精通している二人はともかくアニメ等に疎い苺香は百合という用語の意味が分かりません。ここで一般人の苺香ちゃんがいることを失念していた紅葉くんはどう説明したものか悩みます、オタクです。苺香ちゃんに百合というのは女の子同士が仲良くしていることだと説明した後、夏帆ちゃんからどうして女性客に百合を求めるのかと尋ねられます。そこでスイッチが入ったのか百合の素晴らしさをこれでもかと熱弁します、正しくオタクです。個人的には苺香ちゃんの無知な反応に心が痛かったです。それにしても下着の選びっこってお前……それは不純ではないのかと思いましたが、逆にそれを不純なものだと捉える僕が不純なのでしょうか。分かりません。それとゲームに没頭しすぎてプライベートでぼっちな夏帆ちゃん可愛いです。そして夏帆ちゃんの提案で夏帆苺でスイーツ食べ合いっこをすることになるのですが色んな意味で眼福でした。僕は王道を征く、夏帆苺ですね。あと麻冬さんの目潰しはナイスプレーです。乙女の純潔は守られた。

Bパートになりますが控え室に来た紅葉くんが金欠を嘆く夏帆ちゃんを見つけるところから始まります。前回のゲーセンデートでもヒョイとクレーンゲームの景品を取っていた夏帆ちゃんですがバイト代を使ってトンデモナイ量の景品を手に入れてきたようです。出禁を言い渡されかねないくらいゲーセン泣かせです。夏帆ちゃんが取った景品の一つである『魔法少女フリル』の美少女フィギュアを店長か麻冬さんにあげるつもりだと言ったところにちょうどディーノと麻冬さんがやってきます。そして美少女フィギュアのために火花を散らしジャンケンで勝負することになります。三ヶ月スパンで嫁が変わるやつに神聖なキッズアニメのフィギュアは渡せないという麻冬さんの発言にダメージを受ける人は少なくないと思います。僕は違いますけどね!結局体格を活かした不意打ちボディアッパーでフィギュアは麻冬さんが手にしました。ちなみに魔法少女フリルは日曜日の朝八時半から放送しているらしいですがそれなんてプリキュアですか。

そして本題のシーズン恒例のスイーツ対決です。チーム分けは苺香・麻冬チーム、ディーノ・紅葉・夏帆チームになりました。双方かなり張り切って準備します。麻冬さん、妹な見た目ではありますがやはり大人ですね。自分の意見をハッキリ言うことは大切だと思います。そして準備が整い互いのスイーツを客に提供するのですが苺香・麻冬チームのフルーツパフェが問題でしょっぱくて酸っぱくて辛い強烈な味で食べた客を悶絶させます。ただそんなヤバいパフェを提供して笑顔で感想を求めてくる苺香ちゃんを見た他の客も釣られてドSパフェを注文していました。ここの客はかなり訓練された変態が多いようで。最終的に苺香・麻冬チームが勝つのですが問題有りということでメニュー採用は見送られました。

バイトの帰り道に苺香ちゃんが「家族以外の誰かと何かを作るのが初めてで楽しかった」と言ったのにジーンときましたね(意訳です)。苺香ちゃんは見たところかなり名のある家の娘のようで加えて目つきの悪さに苦労してきたということもあり友達も少なかったのではないかと憶測の範囲ではありますが想像できます。そんな苺香ちゃんにとってはスティーレが家族以外で初めての居場所となりたくさんの初めてを経験していくのだと思うと感慨深いです。まあ謙虚な苺香ちゃんに呆れつつも心配する麻冬さんなのですが。

ここで終わりかと思いきやラストで麻冬さんが無理やりフリルのコスプレ衣装を苺香に着せて撮影会をしていました。これは先日のスイーツ対決の賞品として店長から買ってもらったものらしいのですがフリルへの熱意が半端ないです。苺香ちゃん以外はみんなかなりのオタク属性持ちということが今回でよく伝わりました。フリルコスの苺香ちゃん非常にボーノでした。

Cパートは珍しい女性客に胸を躍らせる紅葉くんが客が腐女子だと気づいてしょげている話でした。百合男子と腐女子は水と油のごとく混じり合わないですね。ここで二話は終わりです。

今週もすごく面白かったです。NL要素はまだ少ないですが予告のタイトルが『デートのち18禁』だったので多分ディノ苺か秋夏帆がデートするのでしょう。楽しみです。しかし18禁とは何でしょうか。原作未読なので全く想像がつかないです。来週からは原作既読の状態でアニメを見ることになると思うので感想の視点が少し変わると思いますが宜しくお願いします。お読みいただきありがとうございました。

『ブレンド・S』一話 感想

 

最初に

久しぶりの更新になりますが今期きらら枠のアニメの『ブレンド・S』がかなり好みで面白かったので感想記事を書くことに致しました。これからもきらら枠のアニメを取り扱うことがあると思いますので宜しくお願いします。私事ですがちょっと此処のところ調子が優れないので考察記事の方は更新が難しい状態ですが焦らずマイペースにやっていけたらと思っています。それでは本題へどうぞ。

 

あらすじ

主人公の桜ノ宮苺香(さくらのみやまいか)は海外留学の費用を稼ぐためにバイトを探していたが生まれつき目つきが悪いせいで面接に受からず悩んでいたところに苺香が立っている目の前にあった喫茶店の店長であるディーノに一目惚れもといドS属性の才能を見出された苺香はウエイトレスがそれぞれ決められた属性を演じる喫茶店(?)スティーレで働くことになるというお話です。

一話はAパートで主人公苺香とディーノたちの出会い、苺香の初仕事でBパートはバイトの同僚でツンデレ属性を演じる夏帆と妹属性を演じる麻冬の紹介と女子三人のゲーセンデートのお話でした。

 

感想

実のところ私がこのアニメを視聴する決め手になったのはきらら系だからではなく紅葉くんを演じるのが好きな男性声優の一人である鈴木達央さんだったからなのですが、それは置いといて。

ツイッターでも話題になっていましたがファミレスで働く店員たちの日常を描いたWORKING!!と似た雰囲気のアニメでしたね。本作と一緒にトレンド入りするあたり同じ印象を抱いた方が多かったことが分かります。

近年きららを代表する作品群と比較すると珍しく普通の男性がメインキャラにいることもあって百合が好きな層からは不評なようですが私はNLも好きなのでかなり好みに合っていました(WORKING!!もかなり好きでした)。

カップリングは順当に行くならディーノと苺香ちゃん、紅葉くんと夏帆ちゃんでしょうか。どんなラブコメをしてくれるのか楽しみです。

さて一話の大まかな感想ですがあらすじにも書いた通り苺香ちゃん、夏帆ちゃん、麻冬さんの三人(それとディーノ)がよく目立つ回でした。

それぞれ素の状態と演じる属性のギャップが面白いです。個人的には特に夏帆ちゃんが素直で元気なゲーマー女子高生の面とツンデレウエイトレスのギャップがすごく良かったです。男性客のゲームの話に自然に興味を隠せずソワソワしてるところが可愛いポイントでした。あと苺香ちゃんの初仕事でケチャップを男性客の顔にぶちまけた挙句「汚い」と言ってしまったのは笑いました。予想外の角度にケチャップを飛ばした時に思わずナイスショットと呟いてしまいました。麻冬さんは二人に比べると出番少なめではありましたが仕事モードである妹属性とクールな性格のギャップはインパクトあって凄まじかったですね。まだ登場していない二人にも期待が高まります。

ディーノと紅葉くんの男性陣ですが既に変態且つヘタレな性格を余すことなく見せつけているディーノに対して紅葉くんは如何にも常識人な感じで今回は飛び蹴りツッコミと鬼のくだり以外ではあまり目立ちませんでした。公式サイトには女の子との触れ合いに神秘と可能性を感じる百合好きとあるのでその一面がどこで出てくるのかが楽しみです。ラブコメと書いたんですけど百合好きってこれラブコメになるんですかね……。ただウィキペディアや原作既読の方の発言を見る限りではディーノ苺香コンビはともかく紅葉くん夏帆ちゃんコンビもそういった展開がある雰囲気なので今から楽しみです。

最後にゲーセンデートですが新鮮な反応を見せる苺香ちゃんととても生き生きしている夏帆ちゃんも良かったです。が、個人的には女児向けアニメのキャラのものと思われるフィギュアに目を輝かせていたのが特に目を引きました。友人にそのジャンルの造詣の深い方が多いので親近感が湧きます。このネタが後にどこで出てくるか楽しみです。余談ですが夏帆ちゃんの部屋に女児向けアイドルアニメのものに見えるポスターが貼ってあったのですがゲームの方も嗜んでいるのでしょうか。私、気になります。

私の知る現在のきらら系の流行とは少し離れた作品なので好みは分かれると思いますが毎週の癒しになるような素晴らしいアニメだと感じました。毎週土曜日の零時半がとても楽しみです。今回はここで終わりです。お読みいただきありがとうございました。

『きんいろモザイク』キャラクター考察~アリス・カータレット~

 

1.家族構成

カータレット家は父、母、娘のアリス、ペットのポピーの三人と一匹という家族構成になっています。両親の名前はまだ未出なので作中の呼称に従って父をダッド、母をマム(英語そのままですね)とします。ただ前回の例に漏れずダッドも立場上紹介を割愛させていただきます、ただ地味に空太以外の男性キャラでは出番が多かったと記憶しています。

まずマムの紹介ですが前回言った通りしのの母の留学時代の友人です。日本語がとても堪能で日本の伝統文化にも詳しいかなりの親日家です。アリスのことを考えるとこの親にしてこの子ありといったところでしょうか。ちなみに最初に覚えた日本語は「金髪少女」だそうです。現在と過去に何らかの因果関係があるような気がしてなりません(あくまでもギャグですが)。マムは物腰が柔らかく楽観的でちょっとした茶目っ気のある性格をしています。マムも出番が主に6巻の冬休みのエピソードしかないので細部まで分析するのは難しいですが、そこでの言葉遣いや振る舞い、発言を元にこのようにまとめました。物腰の柔らかさというのはなかなか説明しづらいので実際のお手元の単行本(持ってなければぜひ買ってください笑)で再読して頂ければと思います。茶目っ気があるという部分に関しては例えばアリスが悪い子になってないかチェックすると言い出したり(6巻)鍋パーティでノリノリだったり(同巻)川の字で寝てみたいと言ったりという場面からよく感じました。

 

2.性格

アリスは真面目で成績優秀な優等生です。留学生という点でも周りの注目を集め、カレンというより目立つ存在はいるものの有名人です。加えてしっかり者で朝に弱いシノの支度をよく手伝ってあげています。単行本に収録されているエピソードにそれをネタにしたシノを遅刻させまいと頑張ったら自分が遅刻したという話がありました。ある事(特にシノに関すること)に集中すると周りが見えなくなるのは真面目さ故でしょうか。

またアリスは大が付くほどの日本好きです。その日本文化への傾倒ぶりは日本人であるシノ達も分からないレベルのものです。例えば初夢の縁起直しに宝船の絵を川に流しにいったり(3巻P23)日本に来る前は五十音の勉強に没頭していたり(4巻P105)日本人より日本の名所に詳しかったり(7巻P74)と筋金入りです。

そんなアリスの魅力はシノに一途なところ、もう一つ小動物的な子供らしい可愛さとしっかり者で真面目な性格のギャップです。ご存知かと思いますがアリスはシノのことが大好きです。シノのブッ飛んだ俳句に問答無用で満点を付けたり(7巻P80)100kgのシノでも大好きだと伝わりにくいズレたフォローをしたり(6巻P80)カレンにシノのコスプレをさせてシノ成分を補給したり(4巻P95)といったおかしなエピソードから、仲睦まじげなシノとカレンに嫉妬してしまったり(2巻P83)シノからのエアメールを宝物として大事にしていたり(8巻P23)とシノへの愛を感じさせるエピソードなど二人の深い関係をよく表しています。

またアリスは幼い容姿や小動物のような雰囲気でよくいじられています。例えば放課後アリスが教室に戻るとシノと綾、陽子の三人がアリスのポジションについて議論していたり(1巻P23)アリスはカレンに比べると妹みたいに見えると言われたり(2巻78P)果てには十八歳の誕生日にはデコレーションが8さいになっていたり(7巻P33)カレンと穂乃花のプレゼントの可愛い服が子供服だったり(7巻P35)と巻を重ねるに連れてこの傾向が強まっているように感じられます。

しかしアリスはしっかり者で頼りになる存在でもあります。特に幼馴染であるカレンに対しては時々姉のように頼りになる一面を見せます。最たる例が4巻の巻末に掲載されているシノがホームステイに来たあとのアリスとカレンの話です。怪我をしたカレンをアリスが見つけた帰りの二人の会話はどこか姉妹のような関係を感じさせます。私はアリスは元気な妹を傍から見守る姉でカレンは穏やかな姉を良くも悪くも振り回す妹だと思っています。

この二面性に生じるギャップがアリスの魅力というのが私の見解です。

 

3.最後に

本来はカレンとの関係をまとめた項目を作る予定だったのですが性格の部分で簡潔に書いてしまったので今回の記事はこのような形となりました。アリスの魅力を上手くまとめられたか不安ですが楽しんで読んでくださると嬉しいです。実はカレアリは個人的にかなり好きなカプなので今度改めて考察をしていければと思います。少し短い記事となりましたがお読みいただきありがとうございました。

まんがタイムきららMAX11月号 感想【ネタバレ注意】

1.最初に

今回はブログ記事の充実化を図るために私が毎月購読しているまんがタイムきららMAXからいくつか作品を抜粋して感想を書いていきます。私もまだまだ日常系というジャンルにおいてニワカなこともあって作品の感想を十分に書けなかったり、そもそも私の好みの問題で読んでいない作品も存在することもあり、このような形を取らせていただくことになりました。好きな作品の感想が書かれていないじゃないかと思われる方もいらっしゃるとは思いますが、ゆくゆくは扱う作品を増やしていければと思うのでご理解の程よろしくお願いします。

2.感想

1.きんいろモザイク

今回は陽子と久世橋先生という意外な組み合わせにスポットの当たった話でした。久世橋先生といえば久世カレというカップリングをよく耳にすると思いますがツイッターでの告知を見た時に私も意外で面白い組み合わせの話だと感じました。

まず久世橋先生がクッシーちゃんと呼ばれたい一方で威厳を保たなければいけない、ああでも……みたいな葛藤をしているところが可愛かったです。改めて見ると綾に似た部分を感じますね。可愛い。

陽子が先生と仲良く話している姿を見て不安になる綾と同じく先生のお気に入りの座を取られてしまうと焦るカレンという構図がなかなか良かったです。すれ違いコントのような話はやはり安定した面白いですね。

それと朝のランニングのシーンでの陽子と久世橋先生の会話がよく印象に残りました。部活に励む陽子というのも興味はありますが、皆で楽しく過ごせる今が一番いいと言ったところに青春の輝きを感じました。

しかしその後の綾のキレッキレな早とちりボケが今回かなりツボに入りました。やっぱり陽綾は息ピッタリですね!

今回のような意外な組み合わせが他キャラの関係性に幅を生んでいてこれぞ日常系の醍醐味だと感じました。

 

2.ご注文はうさぎですか?

今回は千夜が主役の話でした。発売日が千夜の誕生日ということもあって今回の話を持ってきたのでしょうか、安直ですが私はそんな気がします。

さて今回はチマメ隊の三人が忍者姿の千夜とココアのチャンバラを見ているところから始まります。ホームでしか本領発揮?ができない千夜を見かねたメグがお店の楽しさをもっと広めてほしと言ったため、忍者千夜はメグ姫からチラシを受け取ってその姿のまま外に駆け出していきました。

まず最初のココ千夜シャロの扉絵がとても可愛いですね。本編で忍者姿のココアを見れないのがちょっと残念です。また思いの外頑固なメグと忍者な千夜のやり取りが可愛かったです。メグから感じた頑固さは素直故のものだと感じました。おっとりしているけど意外に気が強いというのはよくありますよね。余談ですが甘兎ゾーンという響きにデジャヴを感じるのは気のせいでしょうか……気のせいですか、そうですか。

勢いで飛び出してしまって焦る千夜ですが後を追ってきたココアから渡された兎のマスクを装着して宣伝に励もうと思ったところに怪盗ラパン姿のシャロが現れます。どうやら何かのイベントでリゼが率いる子ども集団から逃げているらしく疲れているのを見かねた千夜が大泥棒イナバとなって自分の体力を省みずシャロの代わりに少しのあいだ逃げ回ります。

怪盗ラパンのシャロに遭遇したところで何か面白いことが起こりそうな予感がプンプンしましたが、千夜が新しいキャラとしてラパンの代わりになって逃げ回る展開が期待通りで面白かったですね。童心を忘れないリゼとゼーハー言いながら逃げている大泥棒イナバが結構ツボでした。

そして公園を一周したところでラパンにバトンタッチしてからチラシを配って消えたイナバでしたが、さすがにシャロはチラシを見てその正体に気づいたようですがモナカに夢中だったリゼは気づきませんでした。後日談では青山さんの怪盗ラパンシリーズに新キャラとして登場し、シャロに謎のライバル意識を燃やされていました。最後はメグのぼやきとラビットハウスの様子で締めです。

追いかけっこの一幕で終始子どもと一緒に全力で遊びを楽しんでいるリゼがすごく可愛かったです。またイナバに対抗心を燃やすシャロもよかったです。最後の一コマに出てくる被り物と衣装が完全にエイプリルフールのアレで面白かったです。ドタバタしてて面白い話でした。

 

3.これが私の食べる道!

ゲスト連載3話目の食べ型追究系漫画ですが今回はコーンポタージュ缶の飲み型についてでした。著者はコンポタ缶は飲んだことがない(一話のコーヒーゼリーも食べたことがない)のですが似たような飲み物は飲んだことがあるので、あるあるネタと新しい発見でかなり笑わせてもらいました。

冒頭、みかんとサラが「分かってないよね」「やれやれ」みたいなジェスチャーをして名言っぽいことを言い直そうとしてみやこに殴られるシーンがまず面白かったです。素人観ではあるのですがテンポと間のバランスがこの漫画はとても上手いように感じます。

それと良かったのはみかんから師匠とコーヒーゼリーの一件から呼ばれていたサラが突然サラっちょと呼ばれて困惑しているところが可愛かったです。真・破天荒という誰もが一回は想像したことがあるけど実践してこなかったであろう型が絵面的に面白かったです。

個人的に今かなり推してる漫画なので是非連載になってほしいです。

 

4.どうして私が美術科に!?

文化祭という一大イベントが終わり今回はポスター制作の課題を行う日常的な話でした。

扉絵にもなっている蒼とすいにゃん先輩がよく目立つ回でした。ボケしかいない状況って面白いなることが多いですよね。図書室で組体操し始めたり肩車で廊下を疾走したりと二人の暴走っぷりにとても笑いました。玄恵先生が「3秒に1回はうるさい」と言っていましたが本当にその通りでした。捨て財布の件に冷静にツッコミを入れるすいにゃん先輩も面白かったです。

一方の桃音たちサイドも結構クスッと来る場面が多くてよかったです。特に黄奈子がポスターの文章で夜更しの言い訳をしているところが個人的に可愛くて面白かったです。

あと玄恵先生がすいにゃん先輩と蒼に振り回されているのがすごく可愛かったです。きんモザの久世橋先生といい日常系に出てくる先生はみんな可愛いですね。最後に蒼と先生でオチを被せてきたのは面白かったです。とても良い回でした。

 

3.最後に

初めての感想記事でしたがいかがだったでしょうか。少しでも楽しんで読んでいただけたら幸いです。最初に述べたように作品の造詣を深めていけたら扱う作品を増やしていこうと思います。とりあえずきららMAXの感想記事は毎月更新していきます。お読みいただきありがとうございました。

陽綾SS『陽子のいない誕生日』

 注意書き

このSSはあくまでも本編のパラレルとして書いたものです。多少原作の雰囲気、設定と離れているところがあるかもしれませんが大目に見ていただけると幸いです。それではどうぞ。

本編

 

私は明日の予習を終わらせ、ベッドに寝転んでボーッとスマホを見ていた。どうしても明日のことが気になって寝られない。

明日は私、小路綾の十七歳の誕生日。それは嬉しいことなのだけど別に遠足の夜のように眠れないというわけじゃない。私が気になってるのは陽子のことだった。決して陽子のことが好きなわけじゃないけど目が離せないというか何というか、と取り繕うとしてはみるものの陽子への気持ちはどうしても誤魔化せない。しの達が私の誕生日を祝ってくれるのも嬉しいけど、それ以上に陽子の太陽みたいな笑顔がひとりでに頭に浮かんでどきどきとしていた。それに陽子が私に何をくれるのかも密かに楽しみだった。

「これじゃあ本当に遠足を楽しみにしてる子どもみたいじゃない……」

自分の考えていることが矛盾していることに気づいて顔を手で覆って身悶えてしまう。でも誕生日っていうのは特別な日だし楽しみにしててもいいわよね。ひとしきり悶えたところで気持ちが落ち着いたので部屋の明かりを消して眠りについた。

 

翌朝、いつものように一番乗りで私は集合場所に着いた。しばらく文庫本を読んで待っているとタタタッという音と共に駆け足でカレンがやってきた。

「カレン、おはよう」

「アヤヤ、誕生日オメデトウゴジャイマース!」

「ええ、ありがとう」

「プレゼントは学校に着いたら渡すので楽しみにしててクダサイ!」

「そうね、楽しみにしてる」

そんな風に談笑してるとしのとアリスがやってきた。

「しの、アリス、おはよう」

「おはようございます綾ちゃん、誕生日おめでとうございます」

「おはようアヤ、誕生日おめでとう!」

「二人ともありがとう、すごく嬉しい」

「ここじゃ邪魔になるのでプレゼントは学校で渡しますね」

「わかったわ」

そんな誕生日の朝のやり取りをしていたけど、ここには大切な人が一人いない。もちろん違和感を覚えるのは私だけじゃなくてしの達も同じだった。

「そういえば陽子ちゃんが来てないですね、いつも私たちより早く来てるのに」

「もう秋デスし冬眠の準備でもしてるんじゃないんデスか?」

「カレン、まだ残暑だしそのボケはベタすぎるよ……」

「冗談はいいとしてヨーコもアヤヤの誕生日に寝坊なんてひどいデスね」

そんなことを口々に言いながらも内心では陽子のことを心配しているようだった。もちろん私も同じだ、何せあの陽子だし。何とかは風邪をひかないって言葉を誰より体現している女の子だ。尚更心配しないはずがない。ただちょっとした遅刻だとしても、もう電車が来るので待っていられる時間はなかった。一年で一番幸せな日のはずなのに私は陽子に会えない、それだけで少し辛い気持ちだった。でもしの達に余計な気を遣わせるわけにはいかない。平静を装って皆に声を掛けた。

「仕方ないわ、もう電車が来ちゃうし行きましょう」

「うーん、そうですね。もしかしたら遅刻してくるかもしれませんし」

「そうだね、ヨーコのことは心配だけど行こうか」

「アヤヤ……」

 

それから学校に着いてホームルームをして授業を受けて、そんな風に流されるままに過ごしていると気づけば昼休みを迎えていた。陽子は隣のクラスなので遅刻して登校してきたかどうかは分からない。来ていればいいのだけど……。

「アヤヤー、シノー、お昼食べマショー!」

「そうね」

お昼のために机を動かしているとアリスが隣のクラスからやってきた。その横に陽子の姿はなく私は少し肩を落としてしまう。

「アリス、陽子ちゃんは来てないんですか?」

「うん、連絡もないんだって」

「それは心配デスね、アヤヤは特にそうデス」

「なっ、なんで私だけなの? もちろん心配だけど……」

突然カレンが私を名指ししたのでドギマギして返答に困ってしまった。

「そんなの見てれば分かりマス、今日はスーパーしょんぼりアヤヤデス!」

「そうなんですか、綾ちゃん?」

「確かにアヤは陽子のこと好きだし今日は誕生日だもんね」

おそらくカレンとアリスの言葉の意味は少し違うけど二人の指摘は間違いじゃなかった。自分でも分かるくらい今日は元気が出ない。皆には悪いと思うけど期待していただけに陽子のいない誕生日は思っていたよりずっと寂しいものだった。あの底抜けの笑顔が恋しくなっていた。

「でもヨーコのことばかり気にしても仕方ないデスし、アヤヤへのプレゼントタイムにしマショウ」「そうだね」「ですね」

楽しくも寂しさが残る昼休みは過ぎてゆく――。

 

放課後、スマホを確認するとLINEの通知が来ていたことに気づく。

送信してきたのは陽子だった。

『綾、今日は学校行けなくてゴメン。時間があったら放課後私んちに来てくれない?出来れば一人で来てくれると嬉しいな』

陽子が一応元気にしてることが分かり安堵したのも束の間、後半の文章で思わず混乱してしまう。おそらく傍から見たら頭から湯気が出そうなほど赤面してそうだ。

「(陽子がこんな日に私一人だけを呼ぶって……)」

期待と不安が入り混じった不安定な気持ちで胸がいっぱいになる。

「アヤヤー、そんなに顔を赤くしてどうしたんデスか? ……ふんふん、ほうほう、そういうことデスね」

気がつくとカレンが私の横でスマホの画面を覗き込む形で中腰になっていた。

「わっ! カ、カレン! 人の携帯を覗くなんて趣味が悪いわよ!」

「それは悪かったデス!でも陽子が元気そうでよかったデスね」

「それはそうだけど……」

その時アリスが教室に入って一目散にこちらにやってきた。

「ヨーコは体調不良だって。本人から電話があったって先生が」

それを聞いたしのがそれを聞いて明るい声で、

「では皆で陽子ちゃんのお見舞いに行きましょう!」

と言った。陽子には一人で来てって言われたけどしのの提案を無下にするわけにはいかないし、どうしたらいいだろう。そう悩んでいる時にアリスが間髪入れずに、

「しのー。今日は私もしのも歯医者に行くんでしょ」

と言い、カレンは事情を知っていて合わせてくれたのか、

「私もパパとママと出かける予定があるので行けないデス」

と言ってくれた。カレンはちょっとお節介なところもあるけどよく気を利かせてくれるので時折かなり助けられることがある。今回も偶然が重なったのもあるけどカレンには感謝しなきゃいけない。

「そうですか、それじゃあ綾ちゃん! 私たちの遺志を継いで陽子ちゃんのお見舞いにぜひ行ってあげてください」

「それじゃあ私たちが死んでることになりマス」

「分かったわ、皆も心配してたってしっかり伝えておくわね」

そう言って私は少しでも早く陽子のところへ行ってあげようと皆より先に学校をあとにした。

 

四十分ほどで陽子の家の前まで辿りついた。そして緊張気味にインターホンを鳴らす。

「あ、あの。陽子さんはいらっしゃいますか?」

「綾ー? 来てくれてありがと、今開けるね」

ドアから出てきたのはショートパンツにTシャツと至って普通の私服姿の陽子……と思ったけど撤回、陽子の目の下には薄ら大きな隈が出来ていた。私は思わず取り乱して陽子に強い語調で語りかける。

「よ、陽子その隈どうしたの!?」

「やっぱり分かる? それも含めて話したいから上がって上がって」

と、陽子は門扉を開けて私を招くように玄関へ足を向けた。私もそれについていく。それから先に陽子の部屋に案内され、後から陽子がお茶を盆に載せて持ってきて部屋に入った。そしてテーブルを挟んで向かい合う。そこには何とも言えない気まずさがあった。

「あー、綾。遅くなっちゃったけど誕生日おめでとう」

「あ、ありがと。で、陽子は今日何で学校を休んだわけ? 皆心配してたわよ」

「それなんだけどその前に。はい、誕生日プレゼント」

そう言って渡されたのは可愛らしい袋に包装されたクッキーと有名テーマパークで人気なキャラクターのデザインが施されたシャーペンだった。

「実は昨日完徹しちゃって朝方から昼過ぎまでぐっすり寝てたんだよ」

「完徹ってもしかしてクッキーを作るために?」

私のためにわざわざクッキーを焼いてくれたのは嬉しいんだけど……。

「何で夜中に作ってたのよ、身体壊すに決まってるでしょ」

どちらかというと健康な陽子が自分の身体を蔑ろにしたことへの怒りと心配の方が今は強かった。よく食べてよく寝る健康第一な陽子が普通ならそんなことはしないと思ったからだ。その問いにははっと困ったような笑いを零して陽子は言った。

「ちょっとギリギリまで作る時間取れなくてさ、でも綾の誕生日に遅れるわけにはいかないしどうしても間に合わせたかったんだ。結果的に慣れないことした挙句に体調を崩して学校休んじゃったけど……」

「そんなに無理しなくてもよかったのに……でも嬉しいわ、ありがとう陽子」

それは本当の気持ちだった。無理するのはよくないけど、自分のことを想って何かをしてくれることほど嬉しいことはない。それが陽子だったら尚更だ。こんなに幸せな人間は他にいないと錯覚するほどに。

「そもそも何でクッキーを焼いてくれたの? 陽子は普段料理なんかしないのに」

「それは綾が私の誕生日にくれた手作りのカップケーキが嬉しかったから今度は私が作ってあげようかなって思ったんだ、綾も喜んでくれるかなーって」

確かに私は陽子の誕生日にマーマレードのカップケーキを作って持っていってあげた。でも自分が手作りのお菓子をもらえるなんて夢にも思わなかった。

「かなり手間取って朝方まで掛かっちゃったけどね……余計に焼いてちょっと焦がしちゃったし。よかったら今一つ食べてみてよ」

「えっ。わ、わかったわ」

少し恥ずかしかったけど陽子の要望に応える。袋の口を開けて一口サイズのクッキーを口に放った。

「味はどう? ちょっと焦がしちゃったこと以外は割りかし自分ではよくできたと思うんだけど」

「――美味しい!」

バターの風味が効いていてちょうどいい甘さだ。確かに焦げ目が少しついてはいたけど味に影響はない。失礼かもしれないけど陽子がこれを作ったなんてと思えないほど美味だった。

「ほんと!? 綾に喜んでもらえてよかったよー」

私の反応を聞いて陽子は明るく笑った。太陽みたいな、そんな笑顔。

「でも身体には気をつけてね、もう徹夜なんてしちゃダメよ」

「わかったよ。あっ、クッキーのことは私たち二人の秘密にしてくれ。お願いっ」

「えっ、何で? 別にいいことじゃない」

私が不思議そうにそう言うと陽子は照れくさそうにしながら、

「しの達に知られるのはちょっと恥ずかしいし、綾だけが今日のこと覚えてくれればいいかなって」

その言葉を聞いているこっちが思わず恥ずかしくなってしまった。それを悟られないように私はプレゼントをかばんにしまって立ち上がった。

「じゃあ私はもう帰るわね、お茶とクッキーごちそうさま!」

「えっ、もうちょっとゆっくりしてってもいいのに!」

「わ、私用事があるの! 月曜日また学校で!」

おーい綾―、と引き止める声を振り切って私は陽子の家から立ち去った。

私はやっぱり陽子のことが好きだ。優しくて、ちょっと不器用で、太陽みたいに笑う陽子のことが好きだ。でもまだ素直になれないから、この気持ちは胸の中にしまっておこう。でも、いつかは素直に伝えられたらいいな。

 

『陽子のいない誕生日』

→『二人ひみつの誕生日』

 

Happy Birthday, Aya!

 

Fin.

あとがき 

 

こんにちは、ぶちこと申します。

今回は綾ちゃんの誕生日ということで陽綾SSを書かせていただきました。

実はSSを書くのは今回が初めてでキャラの特徴を掴んで書けていたか不安でした。ですが上手か下手かは別にして原作を大事にして書けたと自分では思います。読んでくださった方が楽しんでいただけたらとても嬉しいです。

 

別件ですが考察記事の方、更新が止まっていて申し訳ありません。初めてのブログということでモチベーションの維持が難しく筆が進まないことが多く今このような状況になっています。これから更新頻度を上げられればと思います。

まだまだ未熟ですが、これからも当ブログを応援していただけると嬉しいです。お読みいただきありがとうございました。 

『きんいろモザイク』キャラクター考察~大宮忍~

 

1.前書き

 

メインキャラの考察についてですが忍、アリス、綾、陽子、カレン、穂乃花、香奈、勇、烏丸先生、久世橋先生の順で行っていきます。キャラによって記事の文章量に差異が出てしまうと思いますがその点だけご理解よろしくお願いします。

 

2.家族構成

 

大宮家は父、母、姉の勇、そして妹の忍(以下しの)の四人家族となっています。父は立場上物語に関わってくることはほぼないので割愛させていただきます。

 

しのの母は大学時代にイギリスに留学した経験があるため英語が堪能です。そして留学時代にアリスの母と知り合い親友になったという経緯があるので物語の原点とも捉えることもできます。

性格については出番が決して多くなこともあって詳しいところまでは分かりません。しかし作中で知り合いの娘とはいえ留学してきたアリスを迎え入れたり突然家出で押しかけてきたカレンを一晩泊めてあげたり(3巻97P)と楽観的で寛容なところが伺えます。

姉の勇については書くことがたくさんあるのですが個別で記事を書くため紹介は後に回したいと思います。割愛してばかりで申し訳ありません。

 

3.性格

 

しのは天然でおおらかな性格をしています。作中でもその性格は如実に現れており例えばアリスにプレゼントしたかんざしを刺すものだと思っていたり (1巻P20)、間違ってアリスへの手紙を陽子の下駄箱に入れてラブレターだと勘違いさせたり(1巻P102)、幼少期にも陽子の座っている横で世界平和について考えていたり(4巻P36)とおかしなエピソードには事欠きません。

また異国情緒、とくに欧州を感じさせるものと金髪が大好きでそのことが絡んでくるといつものポーっとした感じとは一転して活動的になります。

その変わりっぷりは「アリスがいればどんなピンチも何とかなりそう(陽子談)」(6巻P102)と語られるほどです。金髪好き仲間の穂乃花とは金髪同盟というものを結成しています。

余談ですがアリスが黒髪に染めると冗談を漏らした際にしのが激怒しています(すぐに仲直りしましたが)。後にも先にもしのが本気で怒ったのはここだけかもしれません。

 

またしのには凄い特技があり裁縫や創作、果てにはスマホの着信音を声で再現する(8巻P71)といった変わったことも出来るなどかなり多芸です。

裁縫はコスプレしたりアリスに着せたりするための服を自分で一から作ったり陽子の妹美月の壊れたぬいぐるみをいとも簡単に直したりとかなりの腕前で、しのの本意ではありませんでしたがデザイナーになれると周りに言わせるほどでした。

また即興で作った話で皆を泣かせたり(2巻P107・108)文化祭のクラス劇で脚本を担当したり(5巻P53)と詳しく言及されることはありませんが、こちらもかなりの才能があるようです。

ですがしのの夢は通訳者です。先ほど挙げた特技は趣味の範囲を出ません。勉強が苦手なしのですが奮起して定期テストで高得点を叩き出した経験もあるのでマイペースながらも夢を叶えるのでしょう。

 

4.アリスとの関係

 

しのについて語る上で一番外せないのはアリスの存在です。

カップリングというメタ的な視点で見てもしのとアリスには介入する余地があまりないように思えます。そのくらい二人は密接な関係なのです。

出会いはイギリスでのホームステイ、しのはハローしか言えずアリスもこの頃はコンニチハとアリガトしか話せませんでしたが(1巻P13)海を越えて日本の学校に留学するアリスの熱意や二人の互いに対する思い入れから楽しい時間を共有できたのだと考えられます (現実的なところ、言葉も通じないまま仲良くなるのは難しいように感じますがフィクションということで一度置いておきます)。

元々外国、ひいてはイギリス好きなしのでしたがアリスとの出会いやイギリスでの経験から一層イギリス愛を深めて帰国します(7巻P113)。通訳者になりたいという夢のキッカケこそ小学生時代の経験ですが本気で考え始めたのはアリスとの出会いの後でした(4巻P37・38)。

理由は様々だと思いますがアリスとの出会いがキッカケだった辺りを見るに一番はアリスと英語で話せるようになってもっと仲良くなりたいという純粋な想いだと考えます。(考察材料の不足から憶測が入っています、申し訳ありません)

今回はアリスとの出会い、しのの通訳者という夢から二人の関係を見ていきましたがいずれまた別の記事で違う視点から考察できればと思います。

 

5.最後に

 

今回の記事はカップリングの考察を行うためのキャラクターの情報整理という側面が強くダラダラと文章が続いてしまったと自分では感じました。ただ考察のための土台として大切なことだと考えているので読んでくださった方々を退屈させない記事の書き方を模索し精進していこうと思います。お読みいただきありがとうございました。